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多種類化学物質過敏症候群

執筆者: Margaret-Mary G. Wilson, MD, Medical Director, Health Services, United Healthcare, Maryland Heights

多種類化学物質過敏症候群は、環境中にごく普通に存在する低濃度で複数の識別できる化学物質や識別できない化学物質への曝露が誘因のようです。

  • 症状には心拍数の増加、胸痛、発汗、息切れ、疲労感、紅潮、めまいなどがあります。

  • アレルギー疾患を除外するために検査を行うことがあります。

  • 治療としては、心理療法や特定の物質を避けること、またはその両方を行います。

多種類化学物質過敏症候群は男性より女性に多くみられます。さらに慢性疲労症候群患者の40%、線維筋痛症患者の16%が、多種類化学物質過敏症候群も併発しています。

この病気の原因を心理的なもの、おそらく、広場恐怖(外出することに対する恐怖)やパニック発作( パニック発作とパニック障害を参照)に似た不安障害の一種と考える医師もいます。また、アレルギー反応( アレルギー反応を参照)の一種とする考えもあります。この考え方を裏づけるような免疫システムのさまざまな変化がみられることがあります。しかし、この症候群の患者が起こす変化には一貫したパターンがみられず、まだ原因の解明には至っていません。

症状と診断

一部の人は高濃度のいろいろな有毒物質に一度曝露した後に症状が始まります。患者はその物質に曝露したことが原因であると主張しますが、多くの場合、それを証明できるだけの証拠がありません。

症状には心拍数の増加、胸痛、発汗、息切れ、疲労感、紅潮、めまい、吐き気、窒息感、ふるえ、しびれ、せき、しわがれ声、集中力の低下などがあります。

医師は症状を基に多種類化学物質過敏症候群の診断を下します。以下の症状がみられる場合、診断が裏づけられます。

  • 化学物質に繰り返し曝露した後に再発する

  • 以前は耐えられた濃度や他の人たちが普通に耐えている濃度よりはるかに低い濃度に曝露した後に再発する

  • 不快な環境から離れると症状が治まる

  • 互いに無関係の幅広く多様な化学物質に反応して症状が現れる

アレルギー疾患を診断するために血液検査や皮膚を針で刺すプリックテストなどの検査を行うことがあります。

治療

治療としては通常、症状の原因と考えられる有毒物質を避けます。しかし、こうした物質の多くは広範囲に存在するため、避けるのが難しい場合もあります。過度の社会的孤立は避けるべきです。心理療法が役立つこともあります。これは必ずしも疾患が心因性ということではなく、症状に対処するのに役立つからです。

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