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筋骨格系の痛み

執筆者:

Alexandra Villa-Forte

, MD, MPH, Cleveland Clinic

レビュー/改訂 2021年 2月
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痛みは、筋骨格系のほとんどの病気で最もよくみられる症状です。痛みには軽いものから重いもの、急性で短期間のものから慢性で長期間にわたるもの、局所的なものから広範囲に及ぶもの(びまん性)まであります。

筋骨格系の痛みの原因

骨の痛みは通常、深部の痛み、突き刺すような痛み、または鈍い痛みです。一般にけがが原因で起こります。その他、骨の痛みのあまり一般的でない原因として、骨の感染症(骨髄炎 骨髄炎 骨髄炎は、通常は細菌、抗酸菌、または真菌によって引き起こされる骨の感染症です。 細菌、抗酸菌、または真菌が血液を介して、あるいは近くの感染組織や汚染された傷口から(こちらの場合が多い)広がって、骨に感染することがあります。 患者には骨の一部の痛み、発熱、体重減少がみられます。 血液検査と画像検査を行い、骨のサンプルを採取して検査します。 抗菌薬が数週間投与され、感染が起きた骨を除去するために手術が必要になることもあります。 さらに読む )、ホルモンの病気、 腫瘍 骨の腫瘍の概要 骨腫瘍とは、骨に生じた異常な細胞の増殖物です。 骨腫瘍には、がん(悪性)と、そうでないもの(良性)があります。 悪性腫瘍は最初から骨に生じる場合(原発性のがん)と他の器官(乳房や前立腺など)に生じて骨に転移する場合(転移性のがん)とがあります。 腫瘍により、説明のつかない進行性の骨の痛みや、腫れ、骨折傾向(すぐに骨折しやすくなる)が生じる... さらに読む があります。

筋肉の痛み(筋肉痛)は、骨の痛みほど強くないことが多いですが、非常に不快な場合があります。例えば、ふくらはぎのけいれん(痛みを伴う持続的な筋肉の収縮)を「こむら返り」といい、かなり強い痛みを伴います。筋肉の損傷、筋肉への血流減少、筋肉の感染症または腫瘍が生じると、痛みが生じることがあります。 リウマチ性多発筋痛症 リウマチ性多発筋痛症 リウマチ性多発筋痛症では、関節の内側に炎症が起こり、頸部、背中、肩関節、股関節の筋肉に激しい痛みとこわばりが生じます。 原因は不明です。 頸部、肩関節、股関節にこわばりと痛みを感じます。 一般的には、症状と血液検査の結果に基づいて診断が下されます。 コルチコステロイドであるプレドニゾン(日本ではプレドニゾロン)を服用すると、大部分の患者で劇的な改善がみられます。 さらに読む は、頸部、肩、背中、腰、股関節に、重度の痛みとこわばりが生じる病気です。

腱と靱帯の痛みは、多くの場合、骨の痛みほど強くありません。腱と靱帯の痛みは、よく「鋭い」痛みと表現され、患部の腱や靱帯が伸ばされたり、動かされたりしたときに悪化し、安静にすることで和らぎます。腱の痛みの一般的な原因としては、 腱炎 腱炎と腱鞘炎 腱炎とは、腱の炎症です。腱鞘炎は、腱の周りを保護している被膜(腱鞘)の炎症を伴う腱炎です。 原因は必ずしも分かるわけではありません。 腱が痛み、特に動かすと痛みを伴い、ときには腫れることがあります。 通常、診断は症状と身体診察の結果に基づいて下されます。 副子の使用、患部を温めること、または冷やすこと、非ステロイド系抗炎症薬の服用が役に立ちます。 さらに読む 腱鞘炎 腱炎と腱鞘炎 腱炎とは、腱の炎症です。腱鞘炎は、腱の周りを保護している被膜(腱鞘)の炎症を伴う腱炎です。 原因は必ずしも分かるわけではありません。 腱が痛み、特に動かすと痛みを伴い、ときには腫れることがあります。 通常、診断は症状と身体診察の結果に基づいて下されます。 副子の使用、患部を温めること、または冷やすこと、非ステロイド系抗炎症薬の服用が役に立ちます。 さらに読む 外側上顆炎 上腕骨外側上顆炎 上腕骨外側上顆炎(テニス肘)は、手を手のひらの反対側、後方に反らす筋肉の腱の炎症です。 ( スポーツ外傷の概要も参照のこと。) 肘と前腕後面の外側に痛みが生じます。 通常、氷冷、安静、鎮痛薬、運動が効果的です。 前腕の筋肉が肘の外側に付着している部分に繰り返し負荷がかかると、痛みが生じることがあります(図「 肘の痛み」を参照)。筋肉を肘に付着させる腱が炎症を起こし、強い痛みを発することがあります。 さらに読む 内側上顆炎 上腕骨内側上顆炎 上腕骨内側上顆炎は、手首を手のひらの向きに曲げる筋肉の腱の炎症で、肘や前腕の内側に痛みが生じます。 ( スポーツ外傷の概要も参照のこと。) 多くの場合、手首を手のひらの向きに繰り返し強く曲げる活動が原因で起こります。 安静、氷冷、鎮痛薬が痛みの緩和に役立ちます。 痛みが治まったら、再発予防に役立つストレッチや筋力強化運動を行います。 さらに読む 、腱の外傷などがあります。靱帯の痛みの最も一般的な原因は、けが(ねんざ ねんざとその他の軟部組織の損傷の概要 ねんざは、靱帯(骨と骨をつなぐ組織)の断裂です。その他の軟部組織の損傷には、筋肉の断裂(挫傷)や腱(筋肉と骨をつなぐ組織)の断裂などがあります。 筋肉、またはそれらをつなぐ組織に起こる損傷は、ほとんどが外傷や酷使によるものです。 損傷した部位には痛みが生じ(特にその部位を使うとき)、通常は腫れ上がり、あざができることがあります。... さらに読む ねんざとその他の軟部組織の損傷の概要 )です。

滑液包の痛みは、外傷、使いすぎ、痛風、感染症によって起こります。滑液包は、液体の詰まった小さな袋で、関節の周囲で保護機能を果たすクッションとなっています。通常、痛みは患部の滑液包のかかわる動きでひどくなり、安静にしていると和らぎます。患部の滑液包が腫れることがあります。

関節の痛み(関節痛)には、関節の炎症(関節炎)が関連する場合も、しない場合もあります。関節炎は、痛みだけでなく、腫れも引き起こすことがあります。幅広い種類の病気が、関節炎の原因になり、具体的には、炎症性関節炎(関節リウマチ 関節リウマチ(RA) 関節リウマチは炎症性関節炎の1つで、関節(普通は手足の関節を含む)が炎症を起こし、その結果、関節に腫れと痛みが生じ、しばしば関節が破壊されます。 免疫の働きによって、関節と結合組織に損傷が生じます。 関節(典型的には腕や脚の小さな関節)が痛くなり、起床時やしばらく動かずにいた後に、60分以上持続するこわばりがみられます。 発熱、筋力低下、他の臓器の損傷が起こることもあります。... さらに読む 関節リウマチ(RA) など)、 変形性関節症 変形性関節症 変形性関節症は軟骨と周囲の組織の損傷を引き起こす慢性疾患で、痛み、関節のこわばり、機能障害を特徴とします。 関節の軟骨と周囲の組織の損傷による関節炎は、加齢に伴い、非常によくみられるようになります。 痛みや腫れ、骨の過剰な増殖がよくみられ、起床時や動かずにいた後に生じて30分以内に治まるこわばり(特に関節を動かしていると治まりやすい)も一般的です。 診断は症状とX線所見に基づいて下されます。... さらに読む 変形性関節症 感染性関節炎 感染性関節炎 感染性関節炎は、関節液や関節組織の感染症で、通常は細菌感染が原因ですが、ウイルスや真菌の感染によって起こることもあります。 細菌、ウイルス、真菌は、血流を介して、または近くの感染部位から関節に入り、感染症を引き起こすことがあります。 通常は、数時間ないし数日以内に痛みや腫れ、発熱が生じます。 関節液を針で吸引して検査します。 抗菌薬の投与を直ちに開始します。 さらに読む 痛風 痛風 痛風は、尿酸の血中濃度が高いこと(高尿酸血症)が原因で、尿酸の結晶が関節に沈着し蓄積する病気です。結晶が蓄積することで、関節とその周辺に痛みのある炎症の発作が起きます。 尿酸結晶が蓄積すると、関節や組織に激しい痛みや炎症が断続的に起こることがあります。 炎症を起こした関節から採取した液体に尿酸結晶が認められれば、痛風の診断が下されます。... さらに読む 痛風 とそれに関連する病気、自己免疫疾患(全身性エリテマトーデス 全身性エリテマトーデス(SLE) 全身性エリテマトーデスは、関節、腎臓、皮膚、粘膜、血管の壁に起こる慢性かつ 炎症性の自己免疫結合組織疾患です。 関節、神経系、血液、皮膚、腎臓、消化管、肺、その他の組織や臓器に問題が発生します。 診断を下すため、血液検査のほか、ときにその他の検査を行います。 全身性エリテマトーデスの全患者でヒドロキシクロロキンが必要であり、損傷を引き起こし続けている全身性エリテマトーデス(活動性の全身性エリテマトーデス)の患者には、コルチコステロイドな... さらに読む 全身性エリテマトーデス(SLE) など)、血管炎疾患(IgA血管炎 IgA血管炎 IgA血管炎(以前はヘノッホ-シェーンライン紫斑病と呼ばれていました)は、主に小型血管の炎症で、ほとんどの場合小児に起こります。 通常、下腿(膝から足首までの部分)に現れる赤紫色の隆起した発疹や斑状の発疹が最初の症状で、続いて発熱、関節痛、消化器の不調、腎臓の機能障害が続きます。 侵された皮膚の生検で、診断を確定できます。 成人と小児に、必要に応じて痛みを和らげる薬が投与されます。... さらに読む IgA血管炎 など)、 骨壊死 骨壊死 骨壊死は、血液の供給が妨げられることで骨の一部が死んでしまった状態です。 骨壊死は、けがが原因で起こることもあれば、自然に起こることもあります。 典型的な症状としては、痛み、関節可動域の制限、足の引きずり(脚に発生した場合)などがあります。 診断は、症状、骨壊死のリスク、X線検査およびMRI検査の結果に基づいて下されます。... さらに読む 、関節内の骨の部分に及ぶけがなどが挙げられます。関節炎の痛みは、新しく現れる場合(急性、例えば感染症やけが、痛風が原因の場合)もあれば、長く続く場合(慢性、例えば関節リウマチや変形性関節症が原因の場合)もあります。関節炎によって生じる痛みは、典型的には関節を動かす際に強くなりますが、通常は関節を動かしていないときでも存在します。ときには関節の近くの構造、例えば靱帯や腱、滑液包に由来する痛みが、関節から来ているように感じられることもあります。

筋骨格系の一部の病気は、神経を圧迫することによって痛みを生じます。そのような病気としては、例えば、 手根管症候群 手根管症候群 手根管症候群は、正中神経が手首の手根管を通る所で圧迫され(締めつけられ)痛みが引き起こされる病気です。 手根管症候群の大半は原因不明です。 手の親指に近い指と手のひらが、痛くなったりチクチクしたりしびれたりします。 診断は診察のほか、必要に応じて神経機能検査やときに MRI検査または超音波検査の結果に基づいて下されます。 症状は通常、痛み止め、副子、またはときにコルチコステロイドの注射や手術で軽減できます。 さらに読む 手根管症候群 肘部管症候群 肘部管症候群 肘部管(ちゅうぶかん)症候群は、尺骨神経が肘の位置で圧迫される(締めつけられる)ことによって起こる病気です。 肘を繰り返し使うことによって肘部管症候群が生じることがあります。 症状には、薬指と小指のしびれや針で刺したようなチクチクする感じ、肘の痛みなどがあります。 診断は、診察と、必要な場合は神経機能検査の結果に基づいて下されます。 治療としては、理学療法や副子固定などがあり、手術を行うこともあります。 さらに読む 肘部管症候群 足根管症候群 足根管症候群 足根管症候群は、かかとと足の裏を支配する神経(後脛骨神経)が圧迫されるか損傷することによって、足首、足、ときに足の指の痛みが起こる状態です。 症状は、歩いたり、特定の靴を履いたりしたときに起こる焼けつくような痛みや、ピリピリする痛みなどです。 診断は、足の診察結果と、ときに神経伝導検査の結果に基づいて下されます。 痛みを和らげるために、コルチコステロイドの注射や装具、ときに手術が必要です。... さらに読む などの管症候群が挙げられます。この痛みは、神経の支配する経路に沿って放散する傾向があり、焼けつくような痛みになることがあります。通常はピリピリ感、しびれ、またはその両方を伴います。

ときとして、筋骨格系のものと思われる痛みが、実際は別の器官系の病気によって引き起こされていることもあります。例えば、肩の痛みは肺、脾臓、胆嚢の病気によって生じることがあります。背中の痛みは、 腎結石 尿路結石 結石は尿路のいずれかの部位で形成される硬い固形物で、痛み、出血、または尿路の感染や閉塞の原因となることがあります。 小さな結石の場合は症状がみられませんが、大きな結石が発生すると、肋骨と腰の間の部分に耐えがたい激痛が生じることがあります。 結石の診断では通常、画像検査と尿検査が行われます。... さらに読む 尿路結石 腹部大動脈瘤 腹部大動脈瘤 腹部大動脈瘤とは、大動脈が腹部を通過する部分(腹部大動脈)の壁に膨らみ(拡張)が生じた状態のことです。 腹部大動脈瘤は、典型的には徐々に大きくなっていき、ときに破裂することがあります。 動脈瘤ができると、腹部に拍動が感じられることがあり、破裂した場合には体の深部の耐えがたい激痛や低血圧が起こり、死に至ります。 ほかの目的で行われた診察や画像検査で動脈瘤が見つかることがよくあります。... さらに読む 腹部大動脈瘤 、膵臓の炎症や、女性では骨盤内疾患によって引き起こされることがあります。腕の痛みは 心臓発作 急性冠症候群(心臓発作、心筋梗塞、不安定狭心症) 急性冠症候群は、冠動脈が突然ふさがる(閉塞する)ことによって起こります。この閉塞により、その位置と程度に応じて、不安定狭心症か心臓発作(心筋梗塞)が起こります。心臓発作とは、血液供給がなくなることにより心臓の組織が壊死する病気です。 急性冠症候群を発症すると、通常は胸部の圧迫感や痛み、息切れ、疲労などが起こります。 急性冠症候群が起きたと思ったら、まず救急車を呼んでから、アスピリンの錠剤を噛み砕いて服用します。... さらに読む 急性冠症候群(心臓発作、心筋梗塞、不安定狭心症) (心筋梗塞)によって生じることがあります。

筋骨格系の痛みの評価

関節痛の原因を特定するために、医師はまず以下のことを確認します。

  • 痛みのある関節の数と、それがどの関節なのか

  • 骨格の中心部分(脊椎や骨盤など)に痛みがあるかどうか

  • 関節痛が急性か、慢性か

  • 痛みを和らげたり、ひどくしたりする要因は何か

  • 他の臓器に影響する症状(例えば発疹、発熱、ドライアイ)があるかどうか

これらの要因を判定することで、痛みの原因になっている可能性が高い病気について、重要な手がかりが得られます。医師は身体診察を行い、これらの要因を判定し、痛みの原因の特定に役立つ重要な所見を探し出します。

ときに痛みの種類から、痛みの発生源が示唆されることがあります。例えば、動かすと悪化する痛みがあれば、筋骨格系の病気が疑われます。筋肉のけいれんの痛みからは、痛みの原因が筋肉の病気(脊髄の慢性の損傷である場合もあります)であることが示唆されます。腫れのある場所や、医師が触れたり(触診)関節を動かした際の圧痛の位置(例えば関節、靱帯、滑液包)は、しばしば痛みの発生源を示します。しかし、これらの痛みの特徴からは、たいていはその起源や原因は分かりません。したがって、通常医師は、他の症状の有無、身体所見と、多くの場合、臨床検査やX線検査の結果に基づいて、特定の診断を下します。例えば、ライム病は腫れと同心円状の発疹を伴う関節痛を生じることが多く、血液検査ではライム病の病原菌に対する抗体が陽性となります。痛風は、足の親指のつけ根などの関節が急に痛んだり、腫れたり、赤くなったりするのが特徴です。関節液を検査すると通常は尿酸の結晶がみられます。

検査

血液検査 臨床検査 筋骨格系の病気は、病歴と 診察の結果に基づいて診断されることがよくあります。医師が診断を下したり確定したりするのを助けるために、 臨床検査や 画像検査、 その他の診断方法が必要になることがあります。 筋骨格系の病気の診断には、臨床検査がしばしば役立ちます。例えば、赤血球沈降速度(赤沈)は、血液が入った試験管の中で赤血球が底に沈んでいく速さを測定する検査です。炎症が起きていると、通常は赤沈の値が上昇します。しかし、炎症は非常に多くの病態で... さらに読む 臨床検査 は、診察後に医師が下した診断を裏付ける場合にのみ役に立ちます。血液検査だけで診断が下されたり、診断が確定することはありません。診断を裏付ける血液検査の例としては、リウマトイド因子と抗核抗体の検査があり、これらは関節リウマチや全身性エリテマトーデスといった関節炎の一般的な原因を診断する際に用いられます。通常、そのような検査は、症状から特にそういった病気が疑われる場合にのみ推奨されます。

MRI検査 CT検査とMRI検査 筋骨格系の病気は、病歴と 診察の結果に基づいて診断されることがよくあります。医師が診断を下したり確定したりするのを助けるために、 臨床検査や 画像検査、 その他の診断方法が必要になることがあります。 筋骨格系の病気の診断には、臨床検査がしばしば役立ちます。例えば、赤血球沈降速度(赤沈)は、血液が入った試験管の中で赤血球が底に沈んでいく速さを測定する検査です。炎症が起きていると、通常は赤沈の値が上昇します。しかし、炎症は非常に多くの病態で... さらに読む CT検査とMRI検査 は、単純X線検査と違い、筋肉、滑液包、靱帯、腱といった軟部組織の異常を確認できます。そのため、医師が大きな靱帯や腱の損傷、または関節内の重要な構造の損傷を疑う場合にMRIが用いられることがありますが、一方、痛みを伴う多くの病気を評価する際には、MRIより標準的なX線検査の方が優れていることがあります。MRIは、X線検査では見えない骨折を検出できます。

その他の画像検査には、 超音波検査 超音波検査 筋骨格系の病気は、病歴と 診察の結果に基づいて診断されることがよくあります。医師が診断を下したり確定したりするのを助けるために、 臨床検査や 画像検査、 その他の診断方法が必要になることがあります。 筋骨格系の病気の診断には、臨床検査がしばしば役立ちます。例えば、赤血球沈降速度(赤沈)は、血液が入った試験管の中で赤血球が底に沈んでいく速さを測定する検査です。炎症が起きていると、通常は赤沈の値が上昇します。しかし、炎症は非常に多くの病態で... さらに読む 超音波検査 、関節造影(関節内の靱帯などの構造を描出するために関節腔に造影剤を注射するX線検査法)、 骨シンチグラフィー 骨シンチグラフィー 筋骨格系の病気は、病歴と 診察の結果に基づいて診断されることがよくあります。医師が診断を下したり確定したりするのを助けるために、 臨床検査や 画像検査、 その他の診断方法が必要になることがあります。 筋骨格系の病気の診断には、臨床検査がしばしば役立ちます。例えば、赤血球沈降速度(赤沈)は、血液が入った試験管の中で赤血球が底に沈んでいく速さを測定する検査です。炎症が起きていると、通常は赤沈の値が上昇します。しかし、炎症は非常に多くの病態で... さらに読む 骨シンチグラフィー などがあります。これらの検査は、特定の病気の診断に役立つことがあります。顕微鏡で検査するために、骨の組織や関節の内側を覆う膜(滑膜)などの組織からサンプルを採取することがあります(生検)。

関節液検査は、関節が腫れている場合によく行われます。医師は、関節から貯留液を採取しますが、まずは患部を消毒液で殺菌し、次に麻酔薬で皮膚を麻痺させます。その後関節に針を入れ、関節液を吸引します(関節穿刺 関節穿刺 筋骨格系の病気は、病歴と 診察の結果に基づいて診断されることがよくあります。医師が診断を下したり確定したりするのを助けるために、 臨床検査や 画像検査、 その他の診断方法が必要になることがあります。 筋骨格系の病気の診断には、臨床検査がしばしば役立ちます。例えば、赤血球沈降速度(赤沈)は、血液が入った試験管の中で赤血球が底に沈んでいく速さを測定する検査です。炎症が起きていると、通常は赤沈の値が上昇します。しかし、炎症は非常に多くの病態で... さらに読む 関節穿刺 と呼ばれる処置)。この処置では、痛みはほとんど、またはまったくありません。通常は関節液の検査が行われ、特に感染症を引き起こす可能性がある細菌の有無を調べ、また痛風とそれに関連する病気を引き起こす結晶がないか顕微鏡で調べます。

筋骨格系の痛みの治療

  • 痛み止め

  • 痛みを緩和するその他の方法

痛みは通常、その原因を治療することによって最も軽減されます。医師は、 アセトアミノフェン アセトアミノフェン 痛み止め(鎮痛薬)は、痛みの治療に使用される主な薬剤です。医師が痛み止めを選択する際には、痛みの種類および持続期間と、それぞれの痛み止めで予想されるベネフィットとリスクを考慮します。ほとんどの痛み止めは侵害受容性疼痛(損傷による痛み)に対しては効果がありますが、 神経障害性疼痛(神経、脊髄、脳の損傷や機能障害による痛み)に対してはあまり効果がありません。多くのタイプの痛み(特に... さらに読む 非ステロイド系抗炎症薬 非ステロイド系抗炎症薬 痛み止め(鎮痛薬)は、痛みの治療に使用される主な薬剤です。医師が痛み止めを選択する際には、痛みの種類および持続期間と、それぞれの痛み止めで予想されるベネフィットとリスクを考慮します。ほとんどの痛み止めは侵害受容性疼痛(損傷による痛み)に対しては効果がありますが、 神経障害性疼痛(神経、脊髄、脳の損傷や機能障害による痛み)に対してはあまり効果がありません。多くのタイプの痛み(特に... さらに読む (NSAID)、痛みが重度の場合には オピオイド オピオイド鎮痛薬 痛み止め(鎮痛薬)は、痛みの治療に使用される主な薬剤です。医師が痛み止めを選択する際には、痛みの種類および持続期間と、それぞれの痛み止めで予想されるベネフィットとリスクを考慮します。ほとんどの痛み止めは侵害受容性疼痛(損傷による痛み)に対しては効果がありますが、 神経障害性疼痛(神経、脊髄、脳の損傷や機能障害による痛み)に対してはあまり効果がありません。多くのタイプの痛み(特に... さらに読む など、痛み止め(痛みの治療 痛みの治療 痛み止め(鎮痛薬)は、痛みの治療に使用される主な薬剤です。医師が痛み止めを選択する際には、痛みの種類および持続期間と、それぞれの痛み止めで予想されるベネフィットとリスクを考慮します。ほとんどの痛み止めは侵害受容性疼痛(損傷による痛み)に対しては効果がありますが、 神経障害性疼痛(神経、脊髄、脳の損傷や機能障害による痛み)に対してはあまり効果がありません。多くのタイプの痛み(特に... さらに読む を参照)を推奨することがあります。原因に応じて、関節を 冷やしたり 寒冷療法(凍結療法) リハビリテーション療法士は、痛みと炎症を治療します。このような治療によって患者は体を動かしやすくなり、全面的に リハビリテーションに取り組めるようになります。実際には以下のような技法が用いられます。 温熱療法 寒冷療法 電気刺激 牽引 さらに読む 温めたり 温熱療法 リハビリテーション療法士は、痛みと炎症を治療します。このような治療によって患者は体を動かしやすくなり、全面的に リハビリテーションに取り組めるようになります。実際には以下のような技法が用いられます。 温熱療法 寒冷療法 電気刺激 牽引 さらに読む 、固定したりすることが、筋骨格系の痛みを和らげるのに役立つことがあります。

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