ほとんどの精神障害は 精神症状 パーソナリティと行動の変化 健常者の間でも、全体的なパーソナリティ、気分、行動には大きな個人差があります。また各個人でも、状況に応じて日毎に変化があります。しかし、パーソナリティや行動に突然大きな変化がみられることは、特に明らかな出来事(薬の服用、大切な人を亡くすなど)と関連していない場合、しばしば何らかの問題があることを意味します。... さらに読む を特徴とし、異常または不快な思考、気分、行動などがみられます。しかし、この身体症状症においては、精神的な要因が身体症状として表出され(このプロセスを身体化といいます)、痛み、脱力、疲労、吐き気などの身体的な症状や、その他の身体的な感覚の異常が患者の主な問題となります。それらの症状の原因や一因になる身体的な病気が実際にある場合もあれば、ない場合もあります。しかし、身体的な病気が実際にある場合、身体症状症や関連症の人は、その病気に対して過剰に反応してしまいます。
誰でも体に症状があれば、ある程度は感情的に反応するものです。しかし、身体症状症の人では、自分の症状に対する反応としての思考、感情、行動が異常なまでに強くなります。精神障害を体の不調に対する正常な反応と区別するには、反応が強すぎるあまり、本人(ときに他者)に強い苦痛が生じているか、日常生活で普段の役割を果たすのが困難になっていることが条件になります。
患者が示す様々な反応によって具体的な精神障害が定義されており、具体的には以下のものがあります。
作為症 自らに負わせる作為症 作為症(虚偽性障害とも呼ばれます)では、明らかな外的要因がない状況で、身体症状や精神症状があるふりをしたり、それらの症状を作り出したりします。 原因は不明ですが、ストレスや重度のパーソナリティ障害が影響している可能性があります。 症状が劇的で説得力がある場合もあります。 治療を求めて患者が医師や病院をわたり歩くこともあります。... さらに読む (虚偽性障害とも呼ばれます)では、明らかな外的な理由(仕事を休むためなどの理由)なく、症状があるふりをします。
病気不安症 病気不安症 病気不安症は、自分は重篤な病気にかかっている、またはかかりつつあると思い込む精神障害です。 患者は病気にかかっている、あるいはかかるのではないかと深刻に心配しているため、強い苦痛を感じ、日常の役割を果たすのが難しくなります。 徹底的な評価によって重篤な病気が否定されたにもかかわらず、患者が重篤な病気にかかっている、またはかかりつつあると心... さらに読む (以前は心気症として知られていました)では、重篤な病気にかかっている可能性またはかかる可能性に過剰にとらわれ、過剰に心配します。
ときに、そのような態度や行動が実際に患者がもつ身体的な病気に悪影響を及ぼすこともあり、そのような要因を「 他の医学的疾患に影響する心理的要因 他の医学的疾患に影響する心理的要因 他の医学的疾患に影響する心理的要因は、患者の態度や行動が本人が患っている病気に悪影響を及ぼしている場合に診断されます。 ( 身体症状症および関連症群の概要も参照のこと。) 患者の態度や行動が病気( 糖尿病、 心疾患、 片頭痛など)や症状( 痛みなど)に悪影響を及ぼすことがあります。態度や行動のために病気や症状が悪化することがあり、ときには... さらに読む 」といいます。
身体症状症 身体症状症 身体症状症は、慢性的な身体症状がみられることに加えて、その症状に関連して不釣り合いに大きな苦痛、心配、日常的な役割遂行の問題がみられることを特徴とします。 身体症状症の人は自分の症状にとらわれており、そのような症状と健康に関する懸念に時間とエネルギーを過剰に費やします。 身体的な病気が否定されてからも依然として症状にとらわれ、心配が続く場... さらに読む では、患者の症状のために懸念やとらわれが生じ、症状について絶えず心配したり、ごく頻繁に医療機関を受診したりします。
これらの精神障害がある人は、自分に身体症状があると考えているため、精神科以外の診療科を受診する傾向があります。
身体症状症および関連症群 小児における精神障害の概要 双極性障害の治療に関する項が大幅に改訂され、躁病の治療とうつ病の治療が別の項に分けられました。さらに、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)が精神衛生に及ぼす影響を説明した記述が全体を通じて追加されました。 うつ病や 不安症、 摂食障害などのいくつかの重大な精神障害(精神の病気)は、しばしば小児期や青年期に発症します。... さらに読む は小児に発生することもあります。
治療法は障害の種類によって異なりますが、通常は精神療法が行われます。