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尿道狭窄

執筆者:

Patrick J. Shenot

, MD, Thomas Jefferson University Hospital

レビュー/改訂 2021年 5月
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尿道狭窄とは、瘢痕によって尿道が狭くなった状態です。

尿道狭窄は以下の場合があります。

尿道狭窄の原因で最も多いのは過去の外傷です。性感染症などの過去の感染は、今では原因になることはまれです。原因が分からないケースもよくあります。

尿道狭窄の症状

尿道がわずかに狭まっている場合、通常は尿の勢いが弱くなるか、尿が2本に分かれて出ます。狭窄がひどくなると、尿の流れが完全に遮断されることがあります。狭窄部分の手前で圧力が高まり、尿道壁が周囲の組織に向かって突出した部分(憩室)ができることがあります。狭窄によって排尿の回数が減り、尿を完全に排泄することができなくなると、しばしば 尿路感染 尿路感染症(UTI)の概要 健康な人では、膀胱の中にある尿は無菌(細菌などの感染性の微生物が存在しない状態)です。尿が膀胱から体外へと排出されるまでの通路(尿道)にも、感染症を引き起こす細菌はほとんど存在していません。しかし、尿路のどの部分にも感染が起こる可能性はあり、尿路で発生した感染症は尿路感染症(UTI)と呼ばれています。... さらに読む が起こります。

尿道狭窄の診断

  • 逆行性尿路造影検査

  • 膀胱鏡検査

泌尿器科医(泌尿器系と男性生殖器系の病気の診断と治療を専門とする医師)は、尿道に造影剤を入れてX線撮影を行う(逆行性尿道造影 逆行性尿路造影検査 腎疾患または尿路疾患が疑われる場合の評価には、様々な検査が用いられます。( 尿路の概要も参照のこと。) 尿路を評価する際、X線検査は通常役に立ちません。ある種の 腎結石の検出と腎結石の位置や大きさの確認には、X線検査が役立つことがあります。単純X線検査では撮影されないタイプの腎結石もあります。 超音波検査は以下の点で有用な画像検査です。 電離放射線や造影剤の静脈内投与(ときに腎臓の損傷につながります)が不要である... さらに読む )か、局所麻酔薬が入った潤滑剤を使用した後に膀胱鏡(観察用の柔軟な管状の機器)で直接尿道を観察して(膀胱鏡検査 膀胱鏡検査 膀胱および尿道の病気(例えば、 膀胱腫瘍、 膀胱結石、 前立腺肥大症)の中には、観察用の柔軟な管状の機器(膀胱鏡という内視鏡の一種)による観察で診断できるものもあります。膀胱鏡は鉛筆ほどの太さをした内視鏡で、実際に尿道と膀胱の内部に挿入されるのは15~30センチメートルほどの部分です。膀胱鏡の多くはライトと小さなカメラが内蔵されているファイバースコープで、それにより膀胱と尿道の内部を観察することができます。先端部に物をはさむための器具が... さらに読む )、狭窄の診断を行います。

尿道狭窄の治療

  • 尿道の拡張

狭窄の治療では、尿道に麻酔を施してから狭窄部を開通させる器具を挿入することで、尿道を拡張します。ときに、尿道内に器具を通して小さな刃やファイバーレーザーを使用することで、狭窄部を切開して開通させることもあります(尿道切開術)。

まれに、狭窄の治療後に瘢痕組織が形成され、それが原因で尿道狭窄が再発することがあります。狭窄が再発した場合は、瘢痕組織を手術で切除したり、尿道を再建したりする必要があります(尿道形成術)。

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