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単位の換算表

執筆者:

The Manual's Editorial Staff

レビュー/改訂 2010年 3月 | 修正済み 2013年 9月
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医療の分野で、例えば健康状態を評価したり診断を行うための臨床検査において様々な物質を測定する際には、精密な測定が必要になります。測定する物質に応じて様々な単位が使用されます。以下の測定には通常、十進法をベースとするメートル法が用いられます。

  • 質量:グラムは、物体の本質となる物質の量である質量を示す尺度です。質量は重量(重さ)とよく似ていますが、重量は重力の影響を受ける点で異なります。

  • 体積:リットルは、ある物質が占める空間を意味する容積を示す尺度です。

  • 長さ:メートルは長さを表す尺度です。

メートル(m)、リットル(L)、グラム(g)などの基本単位に、10の累乗を意味する接頭辞をつけて様々な値を表すことができます。接頭辞を使うことで、読みやすくなります。一般的に使用される接頭辞には、キロ(k)、デシ(d)、センチ(c)、ミリ(m)、マイクロ(μ)などがあります。

ほかにも、物質の様々な特質を示す尺度があります。例えば、1モル(mol)は、炭素12グラムに含まれる粒子(分子またはイオン)の数と同数の粒子を含む物質の量です。つまり、物質の種類にかかわらず、1モルに含まれる粒子の数は常に一定です。これに対し、1モルのグラム数は物質によって大きく異なります。1モルの質量は、その物質の分子量(原子量)をグラムで表したものと等しくなります。例えば、ナトリウムの原子量は23なので、ナトリウム1モルは23グラムとなります。食塩(塩化ナトリウム)1モルはナトリウム原子1個と塩素原子1個で構成されており、塩素の原子量は35です。したがって、塩化ナトリウム1モルの質量は、23グラム + 35グラム = 58グラムとなります。

容量オスモル濃度は、1リットルの液体に含まれる粒子の数を表す尺度で、重量オスモル濃度は1キログラムの液体に含まれる粒子の数を表す尺度です。1リットルの水の重さは1キログラムなので、水に溶けている物質の容量オスモル濃度と重量オスモル濃度は同じです。1オスモルは、液体に溶けて1モルとなっている物質の量を意味します。例えば、食塩は水に溶けるとナトリウムと塩素に分かれるため、1モルの食塩が1リットルの水にとけると、1モルのナトリウムと1モルの塩素ができます。したがって、容量オスモル濃度は1リットル当たり2オスモルで、重量オスモル濃度は1キログラム当たり2オスモルとなります。

当量(Eq)とミリグラム当量(mEq)は、その物質が他の物質と結合する能力に基づく尺度です。1ミリグラム当量は、1ミリオスモルにほぼ相当します。

1つの単位から別の単位への換算は、公式を用いて行います。同じ量を、異なる複数の単位で表すこともあります。例えば、血液中のカルシウム濃度の正常値は、1デシリットル当たり約10ミリグラム(10mg/dL)、1リットル当たり2.5ミリモル(2.5mmol/L)、あるいは1リットル当たり5ミリグラム当量(5mEq/L)と表すことができます。

医療における検査で使用される単位は、測定する物質により様々です。従来より米国で使用されている単位は、従来単位と呼ばれています。通常、従来単位は濃度を容積当たりの重量で表し、その際の容積は様々です。国際単位系(SI単位)では常に、濃度は1リットル当たりのモル数で表されます。

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