皮膚やその下の組織(皮下組織)の細胞が増殖して、腫瘍ができることがあります。腫瘍は隆起したものもあれば、平らなものもあり、暗褐色、黒色、肌色、赤色など、色は様々 皮膚の変色 医師は、皮膚に生じる様々な種類の異常や増殖病変を言い表すために特定の専門用語を使用します。また、皮膚の病気や感染症には皮膚の色を変化させるものがあります。 ( 皮膚の構造と機能も参照のこと。) 萎縮は、皮膚が薄くなった部分で、ときにくぼみができることもあり、しばしば乾燥してしわのある「シガレットペーパー」状の外観を呈します。... さらに読む です。生まれつきみられる場合もあれば、生まれた後に発生する場合もあります。
腫瘍の成長が抑えられていて、腫瘍細胞が体の他の部分に広がっていかない場合は、その皮膚の増殖物(腫瘍)はがんではなく、良性腫瘍と呼ばれます。腫瘍の成長が抑えられない場合は、その腫瘍は悪性腫瘍(すなわちがん)であり、腫瘍細胞が隣接する正常な組織に入り込んでいったり(浸潤)、体の他の部分に広がったりします(転移)。
皮膚にできる腫瘍の大半は良性(がんではない)です。しかし、その腫瘍が 皮膚がん 皮膚がんの概要 皮膚がんは最も多くみられるがんです。屋外で働く人、屋外でスポーツをする人、および日光浴の愛好者で特に多くみられます。皮膚の色の薄い人(色白の人)は、作られるメラニンの量が少ないため、ほとんどのタイプの皮膚がんが特に発生しやすい傾向があります。皮膚の一番外側の層(表皮)で保護機能を果たしているメラニンという色素には、紫外線から皮膚を保護する... さらに読む かどうかについては、医師の診察を受けて判定してもらうべきです。皮膚にできた良性腫瘍は、しばしば美容上の問題になります。
皮膚の良性腫瘍の原因
皮膚の良性腫瘍の多くは原因が分かっていません。ただし、以下が原因であることが判明している良性腫瘍もあります。
皮膚の良性腫瘍の診断
皮膚の診察
ときに生検
皮膚の診察で、しばしば皮膚の腫瘍を確認することができます。
一部の腫瘍は切除して顕微鏡を用いて調べます。この方法は 生検 生検 皮膚の病気には、医師が皮膚を観察しただけで特定できるものが数多くあります。全身の皮膚の診察には、頭皮、爪、粘膜の診察も含まれます。ときに、皮膚の一部を詳細に観察するために、手持ち式の拡大鏡やダーモスコープ(拡大レンズと内蔵式のライトを備えた器具)を使用することもあります。 診断につながる特徴としては、皮膚に現れている異常部分の大きさ、形、... さらに読む と呼ばれます。腫瘍に応じて、その他の検査を行うこともあります。
皮膚の良性腫瘍の治療
治療法は腫瘍の種類によって異なる
皮膚の腫瘍の中には治療を行わないでも、自然に消失するものがあります。
気になる皮膚の良性腫瘍で、自然に消失しない場合は切除することがあります。腫瘍によっては電気針やメスで切除します。レーザーを使うか液体窒素で凍らせて切除する場合もあります。