コンドロイチン硫酸とは何ですか?
コンドロイチン硫酸は軟骨に含まれる天然成分の1つです。サメやウシの軟骨から抽出するか、合成製造します。よく グルコサミン グルコサミン グルコサミンはカニ、カキ、エビの殻に存在する物質(キチン)から抽出されます。グルコサミンは、通常はグルコサミン硫酸塩として外用のクリームや軟膏を塗布するか、錠剤やカプセルの形で摂取することができますが、グルコサミン塩酸塩として摂取されることもあります。グルコサミンはしばしば コンドロイチン硫酸とともに摂取されます。 ( サプリメントの概要も参照のこと。) グルコサミンは多くの場合、膝の... さらに読む と併用されます。
コンドロイチン硫酸についてどのような効能が主張されていますか?
コンドロイチン硫酸には効果がありますか?
コンドロイチン硫酸のみを摂取した場合には効果がないことが科学的に示されています。しかしながら、科学的な証拠からはグルコサミンとの併用で以下の可能性が示唆されています。
関節痛を軽減する
関節の可動性を改善する
従来の抗炎症薬の用量の減量を可能にする(例えば、コンドロイチン硫酸をグルコサミンとともに6~24カ月間服用する場合)
最近まで、変形性関節症の治療におけるコンドロイチン硫酸の単独使用またはグルコサミンとの併用に関する研究については、小規模な試験しか行われていませんでした。グルコサミン・コンドロイチン関節炎介入試験(Glucosamine/Chondroitin Arthritis Intervention Trial[GAIT]) は、変形性膝関節症の治療を目的としたグルコサミン、コンドロイチン硫酸、そして2つの併用に関する大規模なプラセボ対照試験でした。痛みは、単剤または併用のいずれによっても有意に軽減されませんでした。この試験では、中等度から重度の膝関節痛の患者では併用により多少の緩和が認められたことが示唆されましたが、これらの結果は確認が必要です。
コンドロイチン硫酸の起こりうる副作用にはどのようなものがありますか?
コンドロイチン硫酸には重篤な副作用はないようです。最もよくみられる副作用は胃痛、吐き気、その他の消化管症状です。しかし、コンドロイチン硫酸が医薬品グレードでなければ、 細菌 細菌感染症:概要 、 ウイルス ウイルス感染症の概要 ウイルスは、核酸( DNAかRNAのどちらか一方)と、それを覆うタンパク質の膜で構成されています。ウイルスが増殖するには、生きた細胞を必要とします。ウイルス感染症は、無症状(明らかな症状はない)から重症の病気まで、幅広い病態を引き起こします。 ウイルスへの感染は、ウイルスを飲み込んだり、吸い込んだり、虫に刺されたりするか、性的な接触を通じ... さらに読む 、 プリオン プリオン病の概要 プリオン病は、現在のところ治療法がなく、最終的には死に至る、まれな進行性の脳(およびまれに他の臓器)の変性疾患であり、プリオンと呼ばれるタンパク質が異常な形態に変化することで発生します。 プリオンが発見されるまでは、クロイツフェルト-ヤコブ病などの海綿状脳症はウイルスが原因と考えられていました。プリオンはウイルスよりはるかに小さく、また、... さらに読む による感染症を引き起こす可能性があります。
コンドロイチン硫酸にはどのような薬物相互作用がありますか?
コンドロイチン硫酸をワルファリンや場合によりその他の血栓を予防する薬(抗凝固薬)と一緒に服用すると、出血のリスクが上昇する可能性があるため、抗凝固薬を服用している人はコンドロイチン硫酸を避けるべきです。
推奨事項
コンドロイチン硫酸をグルコサミンと併用して服用すると、膝の 変形性関節症 変形性関節症 変形性関節症は軟骨と周囲の組織の損傷を引き起こす慢性疾患で、痛み、関節のこわばり、機能障害を特徴とします。 関節の軟骨と周囲の組織の損傷による関節炎は、加齢に伴い、非常によくみられるようになります。 痛みや腫れ、骨の過剰な増殖がよくみられ、起床時や動かずにいた後に生じて30分以内に治まるこわばり(特に関節を動かしていると治まりやすい)も一般的です。 診断は症状とX線所見に基づいて下されます。... さらに読む の症状の緩和に役立つ可能性がありますが、その効果はあったとしても小さいでしょう。変形性関節症の治療ガイドラインでは、コンドロイチンやグルコサミンの使用は現在推奨されていません。
コンドロイチン硫酸はかなり安全なようですがが、抗凝固薬(ワルファリンなど)を服用している人は摂取してはいけません。