毛包炎もうほうえん皮膚膿瘍ひふのうよう

レビュー/改訂 2021年 12月
プロフェッショナル版を見る
家庭版で詳しい説明を読む

毛包炎もうほうえん

毛包炎もうほうえんとはどのような病気びょうきですか?

毛包もうほうとは、皮膚ひふからえてくるところです。毛包炎もうほうえんとは、毛包もうほうきた炎症えんしょうまたは感染症かんせんしょうのことです。感染かんせん原因げんいん場合ばあいは、とてもちいさな皮膚膿瘍ひふのうよう一種いっしゅです。

  • 毛包炎もうほうえんはふつう、細菌さいきん感染かんせんによってこされます。

  • をそったあとに、かたいさき皮膚ひふなかはいりこんでしまい(埋没毛まいぼつもう)、感染かんせんのない毛包炎もうほうえんこすこともあります。

  • 温浴おんよく毛包炎もうほうえん」とは、あたたかいおふろやジェットバスのなかえることのできる、一部いちぶ細菌さいきんによってこされる毛包炎もうほうえんです。

  • 毛包炎もうほうえんは、根元ねもとにできる、赤色あかいろ白色しろいろちいさなふき出物でもののようなをしています。

  • 感染かんせんした毛包もうほうには、かゆみやわずかないたみがます。

  • 毛包炎もうほうえんはふつう、抗菌薬こうきんやくのローションやジェルでなおります。

毛包炎もうほうえん原因げんいんなんですか?

ほとんどの種類しゅるい毛包炎もうほうえんは、細菌さいきんによってこされ、ふつうはブドウ球菌きゅうきんという細菌さいきん原因げんいんです(ブドウ球菌感染症きゅうきんかんせんしょう)。ほかの種類しゅるい細菌さいきん真菌しんきんも、毛包炎もうほうえんこすことがあります。

毛包炎もうほうえんはふつう、スポーツ用具ようぐけていた部分ぶぶんや、おしりなど、皮膚ひふがしめっていたり、こすれて刺激しげきけたりした場所ばしょにできます。または、あなたがつぎのことにてはまる場合ばあいに、毛包炎もうほうえんきることがあります:

  • 皮膚ひふにけがをしている

  • にきびなど、皮膚ひふ特定とくてい病気びょうきがある

  • 粘着ねんちゃくテープやゴムぶくろで皮膚ひふをおおっていなければならない

  • 免疫めんえきはたらきをよわめる病気びょうきがあるか、免疫めんえきはたらきをよわめるくすり使つかっている

毛包炎もうほうえんにはどのような症状しょうじょうがありますか?

  • 毛包もうほう部分ぶぶんに、ちいさな赤色あかいろまたは白色しろいろのふき出物でものができます。

  • そのふき出物でものに、かゆみや、わずかないたみがることもあります。

  • 感染かんせんきた毛包もうほうは、1つのだけの場合ばあいもあれば、たくさんある場合ばあいもあります。

  • 感染かんせんきた毛包もうほうおおきく、ふかくなると、皮膚膿瘍ひふのうよう(おでき)になることがある

医師いし毛包炎もうほうえんをどのように治療ちりょうしますか?

医師いしはあなたに、つぎのように指示しじすることがあります:

  • 抗菌こうきんせっけんでからだあら

  • 1にち何回なんかいか、あたたかい塩水しおみずでぬらしたタオルを毛包炎もうほうえんのある部分ぶぶんにあてる

  • 皮膚ひふ抗菌薬こうきんやくのクリームをぬる

  • 感染かんせんした毛包もうほうひろ範囲はんいにある場合ばあいは、抗菌薬こうきんやく

埋没毛まいぼつもう何度なんどもできている場合ばあいは、医師いしがあなたに、つぎのように指示しじすることがあります:

  • しばらくをそるのをやめる

  • 毛包もうほう感染かんせんきている場合ばあいは、抗菌薬こうきんやく

温浴おんよく毛包炎もうほうえん自然しぜんなおります。ほかのひと毛包炎もうほうえんになるのを予防よぼうするために、おふろの塩素えんそのこさを確認かくにんして調整ちょうせいするようにします。

皮膚膿瘍ひふのうよう

皮膚膿瘍ひふのうようとはなんですか?

皮膚膿瘍ひふのうようとは、皮膚ひふなかにできる、うみがたまった空洞くうどうのことです。うみは、からだ感染かんせんからまもるときにつくられる、ドロドロした液体えきたいです。体内たいない膿瘍のうようができることもあります。

  • 皮膚膿瘍ひふのうようは、細菌さいきん感染かんせんすることによってこされ、ふつうはブドウ球菌きゅうきんという細菌さいきん原因げんいんです(ブドウ球菌感染症きゅうきんかんせんしょう)。

  • ときに、皮膚ひふのやぶれたところや、毛包もうほうえてくるところ)から、細菌さいきんはいってくることがあります。

  • 膿瘍のうようとは、なかがうみでたされている、いたみのあるふくらみです。

  • 医師いしは、膿瘍のうようひらいてうみをし、さらに、あなたに抗菌薬こうきんやくすこともあります。

  • MRSAという種類しゅるいのブドウ球菌きゅうきんは、ふつうのくすりではなないため、特別とくべつ抗菌薬こうきんやく必要ひつようになることがあります。

皮膚膿瘍ひふのうようには、特別とくべつ種類しゅるいのものが2つあります:

  • せつ(おでき):毛包もうほうまわりにできる皮膚膿瘍ひふのうよう

  • よう:皮膚ひふふか部分ぶぶんで、2つ以上いじょうのせつがつながったもの

皮膚膿瘍ひふのうようから細菌さいきんひろがって、からだのほかの組織そしき臓器ぞうきひろがることもあります。

感染かんせん血液けつえきながれにはいると、高熱こうねつたり、血圧けつあつ低下ていかしたり、臓器不全ぞうきふぜんになったりすることがあります(敗血症はいけつしょう)。

皮膚膿瘍ひふのうようは、原因げんいんからないまま何度なんどもできることがあります。

皮膚膿瘍ひふのうよう原因げんいんなんですか?

皮膚膿瘍ひふのうようは、細菌さいきん感染かんせんすることによってこされ、ふつうはブドウ球菌きゅうきん原因げんいんです(ブドウ球菌感染症きゅうきんかんせんしょう)。MRSAという種類しゅるいのブドウ球菌きゅうきんは、おおくの抗菌薬こうきんやくにたえることができ、治療ちりょうむずかしくなることがあります。

あなたがつぎのことにてはまる場合ばあいは、あなたは感染かんせんする可能性かのうせいがほかのひとよりもたかいです:

  • った場所ばしょ生活せいかつしている

  • 慢性まんせいの(ながあいだつづく)皮膚ひふ病気びょうきがある

  • すでにはななかにこの細菌さいきんがいる

  • 免疫めんえきはたらきがよわっている

  • 体重たいじゅうがとてもおもすぎる

  • 高齢者こうれいしゃである

  • 糖尿病とうにょうびょうがある

皮膚膿瘍ひふのうようにはどのような症状しょうじょうがありますか?

皮膚膿瘍ひふのうようは、からだのどこにでもできます。

  • あかれたふくらみで、つよいたみがあり、さわるととてもいたみます。

  • せつは、赤色あかいろでつやがあり、おおきさはふつう、やく2.5センチメートル未満みまんです。

  • せつではない膿瘍のうようは、最大さいだいで5~8センチメートルくらいまでおおきくなることがあります。

  • 治療ちりょうをしないと、膿瘍のうようおおきくなり、やぶれて、うみがてきます。

  • ねつたり、具合ぐあいわるくなったりすることもあります。

医師いし皮膚膿瘍ひふのうようをどのように治療ちりょうしますか?

膿瘍のうようちいさい場合ばあい医師いしはあなたに、あたたかいぬのたんぽなどで膿瘍のうようかるあたためるように指示しじします。それで効果こうかがない場合ばあいは、医師いしつぎのことをします:

  • 皮膚膿瘍ひふのうようひらいて、うみを

  • うみがたまった空洞くうどう食塩水しょくえんすいあらなが

医師いしはまた、空洞くうどうにガーゼを1~2日間かかんれて空洞くうどうひらいたままにしておくことで、うみがつづけるようにすることがあります。

ほとんどの皮膚膿瘍ひふのうようには、抗菌薬こうきんやく必要ひつようありません。しかし、つぎ場合ばあいには、医師いしがあなたに抗菌薬こうきんやくすことがあります:

皮膚膿瘍ひふのうよう何度なんどもできる場合ばあいは、医師いしつぎのことをします:

  • あなたに自分じぶん皮膚ひふ抗菌こうきんせっけんであらわせる

  • あなたに1~2カ月間げつかん抗菌薬こうきんやく

quizzes_lightbulb_red
医学知識をチェックTake a Quiz!
ANDROID iOS
ANDROID iOS
ANDROID iOS