敗血症はいけつしょう

敗血症はいけつしょうは、細菌さいきんが体内たいないの血液けつえきの中なかに入はいりこんで、体全体からだぜんたいに深刻しんこくな反応はんのうを引ひき起おこしている状態じょうたいです。敗血症はいけつしょうが重おもくなると、いくつかの臓器ぞうきが働はたらかなくなることがあります。たとえば、腎臓じんぞうで尿にょうがつくられなくなったり、肺はいで酸素さんそが取とりこまれなくなったりします。

敗血症性はいけつしょうせいショックは、最もっとも危険きけんなタイプの敗血症はいけつしょうです。血圧けつあつがとても低ひくくなり（ショック）、多おおくの臓器ぞうきが働はたらかなくなります。敗血症性はいけつしょうせいショックは命いのちにかかわります。

• 敗血症はいけつしょうは、細菌さいきんが感染かんせんして、血流けつりゅうの中なかに広ひろがることによって起おこります。

• 免疫めんえきの働はたらきが弱よわっている人ひとや、一部いちぶの病気びょうき（糖尿病とうにょうびょうや肝硬変かんこうへんなど）がある人ひとでは、敗血症はいけつしょうになる可能性かのうせいが高たかくなります。

• 医師いしは、抗菌薬こうきんやくを使つかい、大量たいりょうの輸液ゆえき（水分すいぶんを静脈じょうみゃくの中なかにじかに入いれること）をすることで、できるだけ早はやく敗血症はいけつしょうや敗血症性はいけつしょうせいショックを治療ちりょうする必要ひつようがあります。

敗血症はいけつしょうはふつう、細菌さいきんの感染かんせんによって引ひき起おこされます。そうした感染かんせんが始はじまる場所ばしょは、たとえば次つぎのように、体からだのどの部分ぶぶんもありえます：

• 肺はい

• 膀胱ぼうこうまたは腎臓じんぞう

• 腹部ふくぶ

• 皮膚ひふ

ときには、体からだの中なかに水分すいぶんや薬くすりを入いれるために使つかわれる静脈じょうみゃくカテーテルから、細菌さいきんが入はいりこむこともあります。

感染かんせんが血流けつりゅうの中なかに広ひろがり、それに体からだが反応はんのうすると、敗血症はいけつしょうが起おきたことになります。

敗血症はいけつしょうを引ひき起おこす最もっとも危険きけんな細菌さいきんは、ふつうは病院びょういんで見みつかります。

敗血症はいけつしょうは、最初さいしょのうちは診断しんだんが難むずかしいことがあります。医師いしは、あなたの症状しょうじょうと、細菌さいきんがいるか調しらべる血液検査けつえきけんさの結果けっかから、敗血症はいけつしょうと判断はんだんすることができます。医師いしはまた、臓器ぞうきがどれくらい働はたらいているかを調しらべるための血液検査けつえきけんさもします。もし最初さいしょに感染かんせんが起おきた場所ばしょがはっきりしなければ、医師いしは次つぎの画像検査がぞうけんさもすることがあります：

• X線検査せんけんさ

• 超ちょう音波検査おんぱけんさ

• CT検査けんさ

• MRI検査けんさ

医師いしは、敗血症はいけつしょうと判断はんだんしたら、抗菌薬こうきんやくを使つかって、静脈じょうみゃくから水分すいぶんを入いれる処置しょち（輸液ゆえき）をする治療ちりょうを、すぐに始はじめます。敗血症性はいけつしょうせいショックになっている場合ばあいは、医師いしは次つぎのこともするでしょう：

• 血圧けつあつが下さがらないようにする薬くすりを使つかう

• 呼吸こきゅうを助たすけるために酸素さんそを与あたえるか、人工呼吸器じんこうこきゅうきを使つかう

• 腎臓じんぞう透析とうせきをする

• 感染かんせんの原因げんいんになっているもの（感染かんせんしている静脈じょうみゃくラインなど）があれば、すべて取とり除のぞく

• うみを出だす手術しゅじゅつや、感染かんせんした組織そしきを取とり除のぞく手術しゅじゅつをする

敗血症はいけつしょうになっている場合ばあい、治療ちりょうを始はじめるのが早はやいほど、よくなる可能性かのうせいや、重おもい敗血症はいけつしょうや敗血症性はいけつしょうせいショックにならずにすむ可能性かのうせいが高たかくなります。医師いしは、正ただしい治療ちりょうをできるだけ早はやく行おこなうために、細こまかく決きめられた手順てじゅんに従したがいます。