ねんざのおおまかな説明せつめい

レビュー/改訂 2022年 10月
プロフェッショナル版を見る
家庭版で詳しい説明を読む

ねんざとはなんですか?

ねんざとは、靱帯じんたいけるか、びていたみがある状態じょうたいです。靱帯じんたいは、みじかくてじょうぶな帯状おびじょう組織そしきで、関節かんせつほねほねをつなぎとめています。

ねんざは、靱帯じんたいがのびているか、部分的ぶぶんてきけているか、完全かんぜん断裂だんれつしているかによって、軽度けいど中等度ちゅうとうど重度じゅうどけられます。筋肉きんにくけんけていることは、ねんざとはなされません。

ねんざは:

  • いたみとれをこします。

  • X線検査せんけんさではえませんが、医師いしちかくのほねれていないか調しらべるためにX線検査せんけんさをすることがあります。

  • 「PRICE」とばれる処置しょち保護ほごする、安静あんせいにする、こおりやす、圧迫あっぱくする、たか位置いちげる)によって治療ちりょうします。

  • 副子ふくしやギプスが必要ひつようになることもあります。

  • ふつうは自然しぜんなおります。

  • 靱帯じんたい完全かんぜん断裂だんれつしている場合ばあいは、手術しゅじゅつ必要ひつようになることもあります。

ねんざの原因げんいんなんですか?

たとえばつぎのことによって、関節かんせつがねじれたり、のびたり、がりすぎたりすると、ねんざがこります:

  • スポーツでのけが

  • ころ

関節かんせつにはそれぞれ、靱帯じんたいがいくつかあります。ときには複数ふくすう靱帯じんたいにねんざがこることがあります。

1ぽん靱帯じんたい完全かんぜん断裂だんれつすると、その関節かんせつほねがはなれてしまうことがあります。これは脱臼だっきゅうといいます。脱臼だっきゅうしていなくても、関節かんせつがぐらつくことがあります。これは不安定ふあんてい関節かんせつといいます。

ねんざにはどのような症状しょうじょうがありますか?

もっともよくある症状しょうじょうつぎのとおりです:

  • いたみ(さわったり、からだのその部分ぶぶん体重たいじゅうをかけたり、そこを使つかったりするといたむ)

  • けがをした部分ぶぶんをいつもどおりに使つかえない

靱帯じんたいけると、皮膚ひふした出血しゅっけつすることがあります。1にちほどであざができることがあります。

医師いしはどのようにして、わたしがねんざかどうかを判断はんだんしますか?

医師いしは、あなたがけがをした関節かんせつとそのまわりの部分ぶぶん診察しんさつをします。医師いし関節かんせつをやさしくうごかして、関節かんせつただしくはたらいているかと、どのくらいいたむかをたしかめることがあります。

医師いしは、ほねれたり、ほね位置いちがずれたりしているとうたが場合ばあいつぎのことをします:

ねんざはX線検査せんけんさではえないため、医師いしかならずX線検査せんけんさをするわけではありません。靱帯じんたいがどれくらいきずついているかをたしかめる必要ひつようがある場合ばあい医師いしMRI検査けんさをすることがあります。

医師いしはねんざをどのように治療ちりょうしますか?

ねんざをしてから最初さいしょの24時間じかん医師いしからPRICEとよばれる治療ちりょうおこなうようにいわれますが、これはつぎのことをあらわしたものです:

  • 圧迫包帯あっぱくほうたい副子ふくしでけがを保護ほご(Protect)する

  • 活動かつどう制限せいげんしたり、体重たいじゅうをかけないようにして(たとえば松葉まつばづえを使つかって)、けがをした部分ぶぶん安静あんせい(Rest)にする

  • けがをした部分ぶぶんをタオルをいたひょうのうでやす(Ice)

  • れをおさえるために、けがをした部分ぶぶんをのびちぢみする包帯ほうたい圧迫あっぱく(Compress)する(く)

  • れをらすために、けがをした部分ぶぶん心臓しんぞうたかさかそれ以上いじょうげる(Elevate)

いたみをやわらげるために、医師いしはあなたにつぎのように指示しじします:

  • アセトアミノフェンや、イブプロフェンなどのステロイド系抗炎症薬けいこうえんしょうやく(NSAID)を

  • 数時間すうじかんおきに15~20ぷんずつこおりをあてる

  • 2たったら、1かいにつき15~20ぷん温熱おんねつパッドを使つか

その部分ぶぶんをいつからうごかしてもよいか、医師いし相談そうだんしてください:

  • 軽度けいどのねんざでは、ねんざした部分ぶぶんうごかせるようになったらすぐにうごかしはじめるよう、医師いしから指示しじされることがあります。

  • 中等度ちゅうとうどのねんざでは、副子ふくしやつり包帯ほうたい数日間すうじつかん必要ひつようになることがあります。

  • 重度じゅうどのねんざでは、ギプスや手術しゅじゅつ必要ひつようになることがあります。

重度じゅうどのねんざになった場合ばあいは、リハビリ運動うんどうをする必要ひつようがあるかもしれません。この運動うんどうは、関節かんせつのまわりの筋肉きんにくつよくし、関節かんせつをかたまりにくくするのに役立やくだちます。

ねんざにはどのような合併症がっぺいしょうがありますか?

  • 関節かんせつがかたくなることがあります(とく副子ふくしやギプスをつける必要ひつようがあった場合ばあい)。

  • いまのねんざが完全かんぜんなおっても、関節かんせつにまたねんざがこりやすくなることがあります。

  • 関節かんせつ安定あんていしないことがあります。

副子ふくしやギプスをながくつけているほど、関節かんせつがかたくなり、筋肉きんにくちからよわくなります。そうなると、筋肉きんにくちからとやわらかさをりもどすのがむずかしくなります。関節かんせつすこしかたいままになり、そこをまたいためると、ねんざになる可能性かのうせいたかくなります。

quizzes_lightbulb_red
医学知識をチェックTake a Quiz!
ANDROID iOS
ANDROID iOS
ANDROID iOS